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実戦での読み(中将カウンター)

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図1

突入口突入口

初期配置。

自陣は比較的守備よりで、序盤は様子見で、中将の位置を活かしてカウンターを狙ってみる陣形です。

中将カウンターの利点は、大将と中将の位置がわかれば、あとは手数計算をして動かすタイミングを計れば確実に勝てるということです。大将の場合はスパイを倒したという確証を得るのが大変難しい(動いたスパイ同士が相殺した場合のみ)ので、その点中将より劣ります。

今回は、実践譜から駒をセットで使う方法や駒の読み、手数計算を考えてみましょう。


図2

突入口突入口

相手の大将に少佐と工兵を当てて、相手の大将は移動しました。こちらのタンクを敵陣に移動させました。

少佐:大尉・少尉・工兵を倒す。

タンク:少尉・少佐を倒す。

大佐:大尉を倒す。

相手の大将の駒は、中佐大佐、飛行機、将官のいずれかです。大将と特定するには中将かスパイ(または大将)を使うしかありませんが、必要以上に駒を使うのは得策ではありません。

相手の大将の動きは、他の駒を動かすために移動したか、こちらのタンクを警戒しているようにも感じます。


図3

突入口突入口

相手の中将には大佐と工兵を当てました。飛行機か将官、まだ動いていないので軍旗の可能性もあります。

中将:タンクを倒す。

タンク:騎兵を倒す。

相手の陣形がバランス型であれば、大将と中将は両側に分けて配置しているでしょう。現状ではこの二つの駒が大将・中将候補ということになります。

この戦況で大将や中将を特定もしくは否定する必要性はありません。相手の動きを観たり、相手の駒を削ったりして他の駒の情報を得ていきます。


図4

突入口突入口

タンクは相手の少将に当て、飛行機は大佐と司令部の地雷を倒し少将に倒されました。相手の飛行機は動いただけで駒とは当たっていません。

敵陣に入れた大尉を相手の大将に倒され、その後こちらの中将を動かしました。

こちらの中将はタンクを倒しています。こちらが飛行機損しているのが確定しているだけで、相手にめぼしい情報を与えていません。

相手が確実に受けようとすると、司令部に大将を入れるしかありません。スパイを当てる手数は足りません。しかしこちらの中将が大将だった場合、飛行機少将がとられて大将が相殺することになります。少将損で司令部が空いていると勝負にならないので、大将と読めばスパイを当ててくるでしょう。

相手が中将を動かしたとしても、中将とスパイの二駒は当てることはできません。

中将ではなくタンクを動かして、相手に最善手を指させて、大将を特定する戦法もあります。相手の読みの力量で使い分ける必要があります。


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